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中島 正(なかしまただし)先生とのめぐり逢い |
私が65歳で会社の経営を引退したときに、本屋で中島正先生の本「都市を滅ぼせ」を見つけました。この本を読んで感動し、中島正先生に何度も電話したり、手紙を書いたりしました。先生は大変穏やかで、親切で私自身の父親より親切にしていただきました。
先生は、頻繁に電話しても面倒扱いされず親切丁寧でした。一番感動したのは、何十回の手紙の返信では封筒は使い古したもので、便箋もチラシなどの裏を使わられていました。このようなことはとても私にはできないことでした。
中島正先生とお会いしたのは、私が65歳ごろ先生は90歳ごろでした。中島正先生の下呂市のお宅に行きご機嫌伺をしてまいりました。先生はそのごろすでに自然養鶏は引退され、自宅にある畑で野菜を栽培されていました。畑に、這いずっても行くとおっしゃっていました。老夫婦お二人でひっそりと暮らされていました。
ところがご著書の「都市を滅ぼせ」は、文章は過激で反論もできないほど完璧でした。内容のすべてが庶民(農民)の味方でした。都市を滅ぼせの再販本の話がないので、私が再販を検討したところ先生は著作権を私に無料で下さるとのお約束をいただきました。しかし、私もそのごろ65歳になり会社経営から引退した時なので、結局辞退しました。そのとき先生は念のためだと言いながら、都市を滅ぼせの原稿をそのまま私に下さいました。本当に優しい心の先生でした。
その後、有名な作家が「都市を滅ぼせ」を発行するという話があり再発行が実現しました。その前後に、私は「自給農民党」という政治団体を立ち上げたのでした。そして先生の本を読んでいるうちに、安藤昌益の哲学にあうことができました。先生に会えなければ安藤昌益の名前さえ知らない私でした。
中島正先生の教えをいただきながら現代の世界の状況を見ると、都市を滅ぼせで人民を叱責されたことがそのままおきています。50年も前に、中島正先生は人類の悲惨な未来を見つめておられました。2500年前の釈迦如来まではいかなくても、中島正先生は現代の釈迦如来と言っても過言ではないと思います。
この中島正先生の哲学・思想を国民全員、人類全員が精読して心を入れ替えれば人間が再び幸せな暮らしを取り戻すことが可能だと思われます。しかし今、このかじ取りを急に変えなければ人類、地球の明日は確実になくなると確信します。
都市の崩壊
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